ArcGIS Enterprise 10.8 と 10.8.1 では、更新、機能拡張、およびバグ修正が反映されています。10.8.1 で修正された問題の一覧については、「10.8.1 で修正された問題の一覧」をご参照ください。10.8 で修正された問題については、「10.8 で修正された問題の一覧」をご参照ください。
10.7.1 以前から 10.8 または 10.8.1 にアップグレードする場合、またはこのリリースで ArcGIS Enterprise にとっては新規となるアプリの使用を許諾したい場合、ソフトウェアを再認証する必要があります。My Esri から新しいライセンス ファイルを入手できます。
お使いのハードウェアおよびソフトウェア コンポーネントがバージョン 10.8.1 と互換性があるかどうかを確認するには、「製品リリース情報」を参照し、廃止された機能のリストを確認してください。ArcGIS Enterprise 10.8.1 と互換性のある以前の ArcGIS 製品バージョンを確認するには、「以前のバージョンの ArcGIS とポータルの互換性」をご参照ください。
組織サイトの管理
このリリースでは、ポータル管理者は以下の新しい機能およびオプションを利用できます。
- 管理者は、[新しいメンバーのデフォルト設定] タブを使用して、新しいメンバーのデフォルトのユーザー タイプとロールを設定できます。10.8.1 では、新しいメンバーのアドオン ライセンスの割り当てとグループのメンバーシップのデフォルトを設定できます。指定したデフォルトは、独自の組み込みアカウントを作成する新しいメンバー、および管理者または自動アカウント作成機能によって追加されたメンバーに、自動的に割り当てられます。
- デフォルト管理者は、組織内にグループを作成するときに 2 つの新しいオプションを使用できるようになりました。管理者は、グループ ページの [メンバー] タブでグループ メンバーのリストを非表示にして、グループのメンバーのプライバシーを保護することができます。また、グループから脱退できるメンバーを制限することもできます。これで、グループ所有者またはグループ マネージャーによって削除された場合を除いて、メンバーはグループ内にとどまります。
- 10.8.1 では、組織ページの [メンバー] タブから、グループを一括でメンバーに割り当てることができます。
- パーセル ファブリックおよびユーティリティ ネットワーク機能のライセンスは、ユーザー タイプ エクステンションとして付与されるようになりました。ユーザー タイプ エクステンションは、ユーザー タイプに含めるか、アドオン ライセンスとして割り当てることができます。
- 10.8.1 では、新しい ヘルプ ソース オプションで、組織のヘルプ トピックへのアクセス先を https://enterprise.arcgis.com にするか、インストールされたソースにするかを決定します。デフォルトでは、ローカルにインストールされたソースに設定されます。インターネットにアクセスできる場合は、このオプションを有効にして https://enterprise.arcgis.com のヘルプを利用できます。
- ポータル管理者は、importlicense コマンド ライン ユーティリティを使用して、ライセンスが付与されるアプリおよびユーザー タイプを含んでいるライセンス ファイルをインポートできるようになりました。
- 管理者は、ポータルを介して、ArcGIS Enterprise を読み取り専用モードで配置できるようになりました。読み取り専用モードがオンになっている場合、ポータル、フェデレーション サーバー、および ArcGIS Data Store 内のほとんどのコンテンツおよび設定を作成したり、変更したり、削除することができなくなります。読み取り専用モードは、ポータルへの通常のアクセスを妨げません。この機能は、システムの更新を行うとき、およびArcGIS Enterprise をアップグレードするときに、ダウンタイムおよびデータの喪失を防ぐのに役立ちます。
- 管理者は、組織サイトにアクセスするユーザーに表示されるカスタムのアクセスの注意事項を構成できます。有効化された場合、ユーザーがポータルにアクセスするときにメッセージが表示されます。ユーザーは、利用条件の通知を承認した場合にのみ、サイトへのアクセスを開始できます。10.8.1 では、組織のメンバーおよび組織サイトにアクセスするすべてのユーザーに対して、個別のアクセスの注意事項を指定できます。
- 管理者は、重要な情報をユーザーに表示するカスタムの情報バナーを、エンタープライズ ポータルの上部および下部に表示するように構成できます。実際の情報バナーの例として、組織にアクセスしたユーザーに組織の状況を通知したり、これらのユーザーに今後のメンテナンスについて通知したりするものが挙げられます。情報バナーは、ポータルの組織設定で構成されるため、構成ファイルで classificationBanner プロパティを使用する必要がなくなりました。10..8.1 では、ArcGIS Enterprise Sites を使用して作成されたサイトに表示されるよう、情報バナーを構成することもできます。
- 拡張されたセキュリティ権限モデルは、ポータル管理者が、メンバーに割り当てられた権限に基づいて、Portal Admin API で管理タスクのサブセットに対するアクセス権限を制限したり、付与したりできるようにします。たとえば、管理者は、ポータルの外観と操作性に関するポータル設定を操作する一部の管理者の能力を制限できます。管理者は、フェデレーション サーバーを管理したり、パスワード ポリシーの更新など、セキュリティ設定を更新したりするためのアクセス権限を、制限することもできます。これによって組織サイト管理者は、Portal Admin API に対する完全なアクセス権限を付与せずに、特定の管理タスクを委任できるようになります。10.8.1 では、フェレデートされた Server Admin API の管理タスクのサブセットへのアクセスを制限したり、このアクセス権を付与したりすることもできます。
- 新しい Webhook トリガー イベントを利用できます。管理者は、Webhook トリガー イベントを使用して、ロールが作成されたとき、または既存のロールが更新されたときに通知されるなど、組織のロールに対して行われる変更を監視することができます。また、管理者は、より包括的なトリガー イベントを登録することもできるようになりました。以前は、Webhook トリガー イベントは、特定のアイテム、グループ、またはユーザーに対する変更を管理者に通知できました。たとえば、特定のユーザーがポータルにサイン インしたり、ポータルからサイン アウトしたりしたとき、または特定のアイテムが更新されたときに常にトリガーするように、トリガー イベントを設定できました。現在、組織サイト管理者は、組織サイト内のいずれかのアイテムが追加または削除されたときに確認するなど、ユーザー、アイテム、およびグループに関するすべての活動を監視できるようにするイベントに登録できます。
- 10.8.1 では、ユーザーが ArcGIS StoryMaps を使用してストーリーを作成できるよう、Storyteller ユーザー タイプを選択できます。Storytellers は、 組織のメンバーが作成したマップ、シーン、アプリを使用してストーリーを作成したり、臨機応変に組み込みマップを作成したりできます。
- 10.8.1 では、組織の SMTP サーバーと統合することで、ポータルがメールを送信するよう構成することができます。これにより、パスワードを忘れた場合の通知、パスワード ポリシーの通知、ライセンスの有効期限切れの通知など、メールを積極活用するワークフローと通知を実現できます。
- 10.8.1 では、新しいバージョン管理権限をカスタム ロールに付与できます。これにより、ロールのメンバーがブランチ バージョン ロックを管理し、ArcGIS Server フィーチャ サービス経由でアクセスされるブランチ バージョン対応データを表示、変更、削除できます。デフォルトでは、この新しい権限を割り当てることで、フィーチャの編集とフルコントロールによる編集が可能となります。これにより、バージョン管理者は、編集内容をポストする前に品質保証レビューを完了する際、バージョンの修正を行えます。
- 10.8.1 では、管理者が組織用の Map Viewer のベータ版をインストールおよび構成できます。これにより、組織メンバーが次世代の Esri の Web マッピング機能を試用できます。Map Viewer のベータ版をはじめて使用する場合は、「ArcGIS Enterprise 10.8.1 の Map Viewer のベータ版」のブログ記事をご参照ください。
- 10.8.1 では、組織の言語を設定するときに、新たに 3 つの言語 (フランス語、ドイツ語、イタリア語) に対応する数字と日付の形式を指定できます。組織の個人メンバーと、パブリック アカウントを持つメンバーは、各自のプロフィール ページで数字と日付の表示形式も変更できます。たとえば、言語がフランス語に設定されている場合、フランスとスイス向けの「Common Locale Data Repository (CLDR)」で定義されている形式を使用して日付と数値を表示できます。
ユーザー エクスペリエンス
- ユーザー プロフィールと設定の手順が設計し直されており、アカウント設定情報とプロフィール情報を表示および更新できます。
- 10.8.1 では、コンテンツ ページの [作成] メニューから ArcGIS Enterprise Sites、ArcGIS StoryMaps、および ArcGIS Experience Builder にアクセスすると、ポータルからサイトとアプリの作成を迅速に開始できます。
データ管理
- ポータル管理者は、ArcGIS Server Manager の新しいオプションを使用して、フェデレーション サーバーに直接登録された既存のデータベースおよびファイル共有データ ストア用のデータ ストア アイテムを作成できます。これは、10.7.1 のワークフローを置き換えます。
- ホスト ベクター タイル レイヤーのコンテンツを更新するためのワークフローが改善されました。[レイヤーの置換] インターフェイスを使用して、現在のホスト ベクター タイル レイヤーのコンテンツを置換レイヤー内のコンテンツに置き換えることができます。現在のコンテンツをアーカイブする方法を選択したり、レイヤーに適用されるスタイルをプレビューすることもできます。現在のレイヤーと置換レイヤーが一致しない場合は警告されるため、コンテンツを置き換える前に、問題を修正することができます。
- オフラインで使用するための Web マップが用意されている場合、オフラインで使用するマップに含まれるデータの領域を定義するポリゴンを描画できるようになりました。これにより、オフラインで使用するデータを細かく制御できます。あらかじめパッケージ化された更新をダウンロードできるように、読み取り専用のクライアントのために更新をスケジュールすることもできます。
- ユーザーが、共有されたホスト フィーチャ レイヤー内のデータを使用、スタイル設定、編集する方法を簡単に理解できるように、説明を追加し、各フィールドに格納する必要のある値のタイプを明記します。
- ArcGIS Pro 2.5 を使用して、ホスト フィーチャ レイヤーおよびホスト時空間フィーチャ レイヤーからホスト マップ イメージ レイヤーを公開することによって、より複雑なシンボルを利用できます。これらのホスト マップ イメージ レイヤーは、ArcGIS Enterprise コンピューター上で描画され、大量のデータの描画時間の短縮を実現できます。ホスト マップ イメージ レイヤーは、データに対する読み取り専用アクセスも提供します。つまり、ホスト マップ イメージ レイヤーをより広い利用者と共有することができます。
- ホスト フィーチャ レイヤーが、ライン フィーチャおよびポリゴン フィーチャの長さおよび面積の値を格納する、システムによって維持されるフィールドを含むようになりました。
- REST フィーチャ レイヤー クエリは、RFC7946 GeoJSON で結果を返すことができます。
- ホスト フィーチャ レイヤーに関して編集者のログインを追跡するフィールドを変更する必要がある場合、レイヤーに対する [フィーチャの作成者および最終更新者を記録します] 設定を無効化し、ホスト フィーチャ レイヤーのアイテム ページの [データ] タブからフィーチャ レイヤー テーブルにアクセスし、フィールド内の値を編集して、[フィーチャの作成者および最終更新者を記録します] を再び有効化することができます。ホスト フィーチャ レイヤー内のフィーチャを表示できるユーザーを制御するため、またはフィーチャを編集できるユーザーを制御するために、このフィールドの値を使用する場合に、これを行うことがあります。たとえば、編集者 1 が組織から離れ、編集者 1 が作成したフィーチャを他の編集者が表示したり編集したりすることができない場合です。その場合、フィーチャを作成したユーザーを追跡するフィールド内の編集者 1 の値を、編集者 1 の作業を引き継ぐユーザーのログイン名に置き換えることができます。
- ホスト フィーチャ レイヤーを ArcGIS Pro または ArcMap から公開する場合に、測地基準系変換を定義して、データを ArcGIS Online ベースマップに対して表示するときに適切に描画できるようにします。
- ArcGIS Pro 2.6 から 10.8.1 のポータルにホスト ビルディング シーン レイヤーを公開し、関連するフィーチャ レイヤーを含めることができます。これにより、ホスト ビルディング シーン レイヤーを編集および更新できます。この種のシーン レイヤーに関する詳細については、ArcGIS Pro の「ビルディング シーン レイヤー」をご参照ください。
- 10.8.1 では、以下の新しい方法でホスト シーン レイヤーのコンテンツを更新できます。
- シーン レイヤー パッケージからシーン レイヤーを公開したら、2 番目のシーン レイヤーを使用して、レイヤーのコンテンツを置き換えることができます。レイヤーを置き換える場合は、現在のシーン レイヤーのアイテム ID が維持されます。つまり、シーン レイヤーは、引き続き既存のシーンとアプリからアクセスできます。
- ArcGIS Pro からポイント シーン レイヤーまたは 3D オブジェクト シーン レイヤーを公開してから、レイヤーのフィーチャを編集する場合、属性の更新のみ反映するよう、シーン レイヤーのキャッシュを再構築できます。属性のみを更新する方が、キャッシュ全体を再構築するより時間がかかりません。
- ArcGIS Pro 2.6 からビルディング シーン レイヤーを公開したら、シーン レイヤー全体のキャッシュを再構築して、フィーチャに対し実施された編集を反映するか、属性の編集内容のみを取り込むことができます。
- 一括公開されたレイヤーを 10.8.1 のデータ ソースと同期させると、レイヤーのスキーマの更新内容が Web レイヤーに伝播されます。ソース レイヤーのメタデータを変更することにより、一括公開されたレイヤーの詳細を更新することができます。
- 10.8.1 では、ポータルにアップロードされるサイズの上限が 200 GB から 500 GB に引き上げられました。
- 10.8.1 では、インポート グループ コンテンツとエクスポート グループ コンテンツの操作により、ArcGIS Enterprise のある組織から別の組織にコンテンツを移動できます。これらの操作は、コンテンツを開発環境からステージング環境に移動する場合、または分離された環境間で移動する場合に役立ちます。インポート操作とエクスポート操作は REST API で実行でき、ArcGIS API for Python API の GroupMigrationManager で同様の機能を使用できます。
マッピングとビジュアライゼーション
- 10.8 では、新しい組織サイトのベースマップ ギャラリー内の Esri ベクター ベースマップが、デフォルトで有効化されます。10.8 にアップグレードする既存の組織サイトは、ポータルで構成されたベースマップ設定を維持します。
- Map Viewer で直接ベクター タイル レイヤーのスタイルをカスタマイズできるようになりました。
- Map Viewer に、ユーティリティのコミュニティ (水道、下水、雨水) をサポートする 3 つの新しいシンボル セットが追加されました。[公衆安全] シンボル セットにも、新しいシンボルが含まれています。
ArcGIS Living Atlas of the World コンテンツ
ArcGIS Online の ArcGIS Enterprise グループの Living Atlas を使用すると、ArcGIS Enterprise の各リリースにどの Living Atlas コンテンツが存在していたかを確認できます。特定の ArcGIS Enterprise リリースで確認できるアクティブなコンテンツと開発終了バージョン サポートのコンテンツを確認するには、グループ カテゴリを使用します。
3D GIS
- Scene Viewer の新しいスマート マッピング スタイルは、ラインおよびポリゴンの完全なスタイル設定機能を提供します。属性値を使用した 3D 立ち上げを建物フットプリントから作成し、使用タイプなどを基準にして色を設定することができるようになりました。また、新しいライン プロファイルを使用すると、シーン内に 3D の管、四角形、壁、帯でビジュアライゼーションを作成できます。
- [ビルディング エクスプローラー] ツールの新しいフロア ピッカーを使用して、建物の各レベルを対話形式で分離できます。定義済みのフィルターでカスタム ビューを表示して、ArcGIS Pro から公開された BIM 建物を探索して深い洞察を得ることができます。
- アニメーションの水のビジュアライゼーションをシーンに追加することができます。海を縮小表示する場合でも、湖を拡大表示する場合でも、新しく追加された [水] ポリゴン スタイルを使用すると、水面から反射した太陽光など、写実的なビューを作成できます。
- シーン レイヤーのパフォーマンスは、向上し続けています。Scene Viewer は、新しい I3S 仕様バージョン 1.7 を使用して、3D メッシュ、3D オブジェクト、および建物を最大 4 倍高速に読み込みます。加えて、シーンを探索するときに、新しいクライアント側のキャッシュが、データを含まないエリアを削減するのに役立ちます。
- Esri がScene Viewerで提供するギャラリーに、自転車や消火栓などの新しい 3D モデルが追加され、シーンをさらにカスタマイズできるようになりました。さらに、インフラストラクチャ Web スタイルおよびレクリエーション Web スタイルがギャラリーに追加され、シーンで強力なパフォーマンスを維持するために、自動詳細レベルが模式的な樹木の 3D モデルに追加され、Scene Viewer が CGCS 2000 座標系をサポートするようになりました。
- シーン内のレイヤーの表示縮尺範囲を定義するのに、レイヤー プロパティにある新しい縮尺範囲スライダーを使用できます。たとえば、国、都市、建物を表示するレイヤーが、拡大表示するにつれて切り替わるシーンを作成できるようになりました。
- ポップアップを点群シーン レイヤー上に表示できるようになりました。個別のポイントを選択して、分類や標高などのプロパティを調べることができます。
パフォーマンスの改善: 3D シーン レイヤーの読み込み速度が最大で 2 倍になりました。シーン内を移動するときのベクター タイル レイヤーのレンダリング パフォーマンスが向上しました。
視覚的な改善: [設定] ツールで [品質] を選択した場合、新しい照明と陰影のモデルが、コントラストおよび精細度を 3D コンテンツに追加します。さらに、Scene Viewer で、エッジおよび隣接する立ち上げポリゴンの透過表示が改善されました。
- 10.8.1 では、建物エクスプローラー ツールにより、レベル ピッカー使用時に建物がより明確に可視化されるようになっています。下層階は、視覚背景情報の追加のため、半透明に表示されます。また、建物属性に施工段階データが含まれる場合、新しいフィルターにより、表示する施工段階を選択できます。
- 10.8.1 では、3D ビジュアライゼーションの向上のため、フィーチャ レイヤーを 3D メッシュ シーン レイヤーにドレープできます。ポイント フィーチャ レイヤー、ライン フィーチャ レイヤー、ポリゴン フィーチャ レイヤーについて、標高モードを [地面] に設定します。
- 10.8.1 では、建物名や所在地などの属性に基づき、3D オブジェクト シーン レイヤーに名前を付けることができます。
共有および共同作業
新しい共有および共同作業は次のとおりです。
- [グループ] ページから直接、自分が所有または管理するグループでアイテムを共有できるようになりました。
- ポータルで、多数のメンバーをグループに招待するときの操作性が向上しました。
- 10.8.1 では、コンテンツ ページから、共有されているアイテムおよびグループにどのユーザーがアクセスできるかをすばやく確認できます。アイテムをグループで共有している場合、グループを名前で検索し、フィルターを使用して、コンテンツを共有する特定グループを見つけることもできます。たとえば、[特別なグループ] → > [共有の更新]フィルターの順に選択すると、共有更新グループのみを表示したり、管理グループやフィーチャ アイテム グループなどの他の種類のグループを見つけたりすることができます。所有者またはグループ作成日ごとにフィルターを適用することもできます。
- 10.8.1 では、リッチ テキスト エディターを採用すると、ポータルに動画を組み込むことができます。これにより、アイテムまたはグループに関する追加情報、コンテキスト、および指示事項を提示し、組織の説明とバナーをより詳細にカスタマイズできます。
- 10.8.1 では、閲覧者認証情報をワークスペース レベルで保存して、受信者が送信元ポータルからの認証情報を要求することなく参照として共有されているサービスにアクセスすることを許可できます。ワークスペースに追加される閲覧者の認証情報は、組み込みメンバーとし、コラボレーション ワークスペースのアクセス権を付与する必要があります。この機能は、コラボレーションのホストとゲストの両方が使用できます。
- 10.8.1 から、コラボレーションのホストとゲストがコラボレーション作成後にコラボレーションの認証情報を更新できます。
- 10.8.1 では、コラボレーションの作成時または編集時に、ホストがコピーとして共有できないアイテムを参照として共有する必要があるか否かを指定できます。
ArcGIS Notebook Server
ArcGIS Notebook Server サイトをポータルとフェデレートして構成している場合に、新しいアプリケーション ArcGIS Notebook Server Manager をポータルで利用できるようになりました。ArcGIS Notebook Server Manager は、ArcGIS Notebook Server サイトでの共通の管理タスクおよびリソースのための直感的なインターフェイスです。設定を表示して変更したり、ログを検索したり、ノートブック コンテナーを管理することができます。
分析
標準フィーチャ解析
ArcGIS Enterprise ポータルでは、次のツールの機能拡張を利用できます。
- [到達圏レイヤーの作成] が更新され、次の 3 つの新しいパラメーターが追加されて、ツールの機能が強化されています。
- [移動方向] では、到達圏レイヤーを入力ロケーションから離れる方法に作成するか、入力ロケーションへ向かう方法に作成するかを選択できます。
- [到達できないエリアをホールとして表示] をオンにした場合、返される詳細ポリゴンでは、出力内で道路ネットワークを介して到達できないエリアが出力ポリゴンに含まれません。
- [到達可能な道路を含める] をオンにした場合、作成される出力レイヤーに、到達圏レイヤーの作成に使用された道路が含まれます。
- [起点から終点の計測] に次の新しいパラメーターが追加され、複数の接続を作成する機能が強化されています。
- [ルート形状] は、出力ルートの外観を決定します。[直線] を選択すると、起点-終点ペアを接続する直線が作成されます。このオプションは、(たとえば、顧客が訪問する店舗を表示するために) スパイダー ダイアグラムを生成する場合に最も適しています。[道路に追従] を選択すると、基礎となる道路ネットワークに基いて形状が作成されます。このオプションは、起点と終点間にルートを生成する場合に最も適しています。
- 複数の起点を複数の終点に接続できるようになりました。たとえば、3 つの店舗があり、店舗ごとに 50 人の顧客がいるとすれば、すべての店舗を各店舗のすべての顧客に接続することができます。
GeoAnalytics ツール
新しいツール、機能などを含む GeoAnalytics Server の新機能を確認してください。
ラスター解析ツール
新しいラスター解析ツール、アプリ、機能などを含む ArcGIS Image Server 10.8.1 の新機能を確認してください。
アプリ
ポータルでは、アプリの新機能と機能拡張を利用できます。
ArcGIS Configurable Apps テンプレート
次の新しい ArcGIS Configurable Apps テンプレートを利用できます。
- [添付ファイル ビューアー] - 写真、ビデオ、または PDF の添付ファイルを、マップ内のフィーチャ レイヤー上でハイライト表示します。
- [近傍] - アプリ ユーザーが、指定した位置からの指定した距離にある対象の位置を検索するのに役立ちます。
- [ゾーン ルックアップ] - アプリ ユーザーが、指定した位置が定義済みのエリア (ゾーン) に含まれているかどうかを判定するのに役立ち、そのゾーンに関する情報をアプリ ユーザーに返します。
[カテゴリ ギャラリー] アプリ テンプレートは、ギャラリー内のサムネイルからアプリを開き、ギャラリー内のアプリごとに、フィルター ウィンドウが表示されたときに表示されるサイン イン オプションおよび情報を制御できるようにする、新しいオプションを含んでいます。
ArcGIS Dashboards
10.8.1 では、Operations Dashboard for ArcGIS アプリに新しい名前 ArcGIS Dashboards が付けられています。
従来のOperations Dashboard
従来の Operations Dashboard 製品は、2019 年 1 月 1 日に廃止されました。詳細については、製品ライフ サイクルのページをご参照ください。ArcGIS Enterprise 10.8 以降、既存のオペレーション ビュー、Operations Dashboard エクステンション、および Operations Dashboard アドインのアイテムを、従来の Operations Dashboard 製品で使用できなくなりました。これらは廃止されており、開いたり表示したりできなくなっています。これらのアイテムのアイテム詳細ページは、読み取り専用としてポータルに残っています。Dashboards に組み込まれている新しい改善された ArcGIS Enterprise Web アプリを使用してこれらのアイテムを再作成することを検討してください。
ArcGIS Enterprise サイト
10.8.1 リリースの一環として、コンテンツ管理ワークフローの改善やサイトのカスタマイズ方法の増加など、ArcGIS Enterprise サイトに複数の新しい機能拡張が反映されています。
詳細については、「ArcGIS Enterprise サイトの新機能」をご参照ください。
ArcGIS Excalibur
10.8.1 では、ArcGIS Excalibur v2.0 のリリース時に新機能と拡張機能が採用されています。これらの機能としては、キャンバスからプロジェクトを直接保存する機能、マークアップをプロジェクトに保存する機能、調査結果のレポート作成機能、ホスト イメージ公開機能が挙げられます。
詳細については、「ArcGIS Excalibur の新機能」をご参照ください。
ArcGIS Experience Builder
ArcGIS Experience Builder は、10.8.1 で ArcGIS Enterprise に新たに導入されたアプリです。柔軟性の高いテンプレートとレイアウトを使用して、オーディエンスがどのデバイスからでもアクセスできるツール、テキスト、2D データ、3D データを組み合わせた Web 操作のための対話型ウィジェットを備えた単体および複数のアプリを作成できます。Experience Builder アプリ コンテンツ フィルターを使用すると、ポータルでコンテンツを検索するときに、Web エクスペリエンス アイテムと Web エクスペリエンス テンプレート アイテムを見つけることができます。
詳細については、ArcGIS Experience Builder ヘルプをご参照ください。
ArcGIS Indoors
10.8.1 で使用可能な Indoor Space Planner は、屋内空間の居住者の活動を設計できるブラウザーベースのアプリです。たとえば、Space Planner を使用すると、コーポレート キャンパスにおける従業員の作業場所を計画できます。Space Planner を 使用すると、個人スペースまたは活動ベースの作業エリアにユーザーを割り当てることができます。詳細については、ArcGIS Indoors のマニュアルをご参照ください。
ArcGIS Mission
ArcGIS Mission は、作業環境を包括的に理解するために、ミッションに重点を置いたリアルタイムの状況認識およびコラボレーション ツールを組織およびチームに提供する、ArcGIS Enterprise 10.8 での新しいアプリです。このアプリを使用して、ミッションをリアルタイムに作成、共有、および監視し、作業用のマップおよびその他の資料を指定し、ピアツーピア通信を容易にし、ミッションをリアルタイムに監視することができます。
ArcGIS Mission は、 ArcGIS Mission Manager、ArcGIS Mission Responder、および ArcGIS Mission Server という 3 つの主要なコンポーネントで構成されています。Mission Manager は、ミッションを作成してモバイル アプリに提供し、アクティブなミッション中に作業を共有し、ミッションを監視できるようにする Web アプリです。Mission Responder は、Manager によって割り当てられたミッションで作業し、状態および位置の更新を送信し、ピアツーピア通信を介して情報を共有できるようにするモバイル アプリです。Mission Server は、Manager と Responder の間のピアツーピア ネットワークを容易にします。
詳細については、ArcGIS Mission ヘルプをご参照ください。
10.8.1 の新機能については、「ArcGIS Mission の新機能」をご参照ください。
ArcGIS QuickCapture
ArcGIS QuickCapture デザイナーは、ArcGIS Enterprise と共にインストールされ、エンタープライズ環境内でプロジェクトを作成し、全体的に共有できるようにします。または、ArcGIS Enterprise 組織サイトにサイン インしたまま ArcGIS QuickCapture Web サイトを使用し続け、プロジェクトを作成して共有することができます。ArcGIS QuickCapture Web サイトを使用すると、QuickCapture デザイナーの最新の更新にアクセスできます。
ArcGIS Enterprise 10.8 には、ArcGIS QuickCapture 1.2 デザイナーが実装されています。ArcGIS Enterprise 10.8.1 には、ArcGIS QuickCapture 1.5 デザイナーが実装されています。
詳細については、ArcGIS QuickCapture ヘルプをご参照ください。
ArcGIS StoryMaps
ArcGIS StoryMaps は、10.8.1 で ArcGIS Enterprise に新たに導入されたアプリです。StoryMaps は、 注釈テキストおよび他のマルチメディア コンテンツ内でマップを共有できる ArcGIS プラットフォーム上の Web ベースのストーリー作成アプリケーションです。
詳細については、ArcGIS StoryMaps ヘルプをご参照ください。
ArcGIS Tracker
Track Viewer Web アプリは、ArcGIS Enterprise と共にインストールされ、別途のインストールを必要としなくなりました。トラックを表示するときに、ベースマップを変更することもできます。
詳細については、ArcGIS Tracker ヘルプをご参照ください。
ArcGIS Web AppBuilder
ArcGIS Web AppBuilder は新しいウィジェットを実装していおり、複数のウィジェットおよびテーマが改善されました。詳細については、「ArcGIS Web AppBuilder の新機能」をご参照ください。
- 新しい [Business Analyst] ウィジェットを使用して、Business Analyst のインフォグラフィックスおよびクラシック レポートを生成できます。
- データの集約ウィジェットを使用して、CSV ファイルに格納されている住所や座標情報から地理フィーチャを作成し、CSV ファイルと目的のレイヤーのフィーチャ情報を関連付ける方法を定義できます。ウィジェットは、複数のターゲット レイヤーをサポートしています (10.8.1)。
- フィーチャ レイヤーを検索して、ルート案内にストップを追加できます。
- クエリとフィルターを使用して、日付と時刻の組み合わせに対してクエリを実行できます。
- [現在地] ウィジェットに、コンパス方位と位置の精度をモバイル デバイスに表示する新しいオプションが追加されました。
- [グループ フィルター] では、URL パラメーターを使用してフィルター値を定義できます。
- 近隣検索ウィジェットに、正確な距離を使用して検索できる構成可能なバッファー入力オプションが追加されました。
- パーセル ドラフター ウィジェットは、計測単位として国際フィートをサポートしています (10.8.1)。
- CSV のダウンロードの際にフィールド名を追加するようにパブリック通知ウィジェットを構成できます。10.8.1 では、特定の宛先レイヤーで選択したパーセルをユーザーが追加および削除するよう許可できます。
- [スマート エディター] には、いくつかの機能拡張が加えられ、相対日付を指定したり、URL パラメーターを使用して設定済みの値を定義したりすることができるようになりました。10.8.1 では、ウィジェットの属性アクションを構成する場合、MGRS 座標を基にフィールドにデータを格納できます。
- スクリーニング ウィジェットを使用して、レポート内のサマリー テーブルを非表示にすることができます。
- 多くのウィジェットおよびテーマのアクセシビリティが強化されました。
ArcGIS Workforce
ArcGIS Workforce Web アプリは、ArcGIS Enterprise と共にインストールされ、別途のインストールを必要としなくなりました。
詳細については、ArcGIS Workforce ヘルプをご参照ください。